2004-12-31

ポストが真っ赤になるようなラブレターを書こう

こんな時代だから「万年筆」による手書きのコミュニケーションを見直そうよという趣旨の「Heart Line Project」というプロジェクトの成果の一つとして出版された本『ポストが真っ赤になるようなラブレターを書こう

プロジェクトの活動は、以下の3つのサブプロジェクトとして活動された。

  1. 「心のゆとり」をキーワードに「ベスト・ペン・パーソン」を決定し表彰する
  2. デザイナーやコピーライターから万年筆をモチーフにした「大切な人への思いが伝わる作品」を募集し賞を贈呈する。
  3. 成果を本として出版する

本書はその3つ目の成果で、前者2つの成果と万年筆に関するメーカーなどの開設を加えた体裁となっている。

ベスト・ペン・パーソンといいつつ、少なくともテーマは万年筆でなく「大切な人への思い」で選定基準も不明。その他の作品も「どこが万年筆をモチーフにしている!?」というのもある。最後のペンメーカーの解説も、各社の社史から抜粋したAbstractを読んでいるような気になる。したがって、万年筆マニアの方が勇んで買うと公開するでしょう。

そういうのにマニアな興味のない方がちょっと手に取って眺めていると、心温まるコピーやフォト、メッセージがおしゃれにデザインされたページに収まっていて、ほわっとした気持ちになれる。きっと、万年筆を取り出して使ってみようかな、誰かに手紙を書いてみようかなという気持ちになることは間違いない。また、ベスト・ペン・パーソンは著名な方ばかりで自筆のメッセージが添えられていて、人柄はメッセージの内容だけでなく字にも現れるのだなと興味深く楽しめる。例えば、「すかしたいやな感じの女だな」という人は字もそういう感じだった(笑)

大らかな気持ちでゆったりと読む本だ。(私はいつもお風呂の中で寝る前に眺めている)

ポストが真っ赤になるようなラブレターを書こう。(Heart line book)

出版社 宣伝会議
発売日 2004.12
価格  ¥ 1,890(¥ 1,800)
ISBN  488335122X bk1で詳しく見る オンライン書店bk1

2004-12-30

ZERO Halliburton

PC用かばんの肩にかけるストラップの部分がほつれてきたし見ると大分へたっていたので、新しくアタッシュケースを買った。ゼロハリバートンのPC用アタッシュケースでDZ5というmodel。PCがThinkpadのTモデルで少し大きめなので2番目に小さいモデルにした。

これならへたりはしないだろう。

 ケースの中PC専用なのでケースの中には緩衝材が入っており、PCを固定するためのベルクロのベルトが装備されている。伝統のドロウボルトラッチと3桁の数字でのロックで中身をしっかりと保護してくれる。

ただ、緩衝材が入っていたりするのでPCを入れてしまうとほとんど何も入らない。蓋側に目一杯詰め込むというのも格好悪いし…… ちとかばんの中を見直して本当に必要なものだけにするべきかな。

かばん自体が重たいのでPCを入れると更に重くなり、腰痛持ちの私にはかなり重大な問題を起こしそうな重さになる。しかし、そんな心配は無用なのだ。持たないから! 一番問題になる通勤中の電車の中でうまく腰に負担をかけずにPCを持ち歩けるかばん……いままでそんなかばんを探してた。そんなものはないのだ。どんなにかばんが優れていてもPCの重さはかわらないから。アプローチが間違っていた。今度からは持たない。車中では、座れればひざの上、立っているときは足の間に置いてしまうのだ。だから、PCへのダメージを防御できれば多少重くてもよい。

さて、ゼロハリバートンといえば、日本では大沢商会グループが代理店となっておりこれまで単に輸入販売の卸にとどまらない商品開発の仲介や企画の発案などパートナーとして活躍が目立った会社なので安心か。と思いきや大沢商会グループのサイトを眺めていたら、なんと2005年1月からは取り扱いを中止しゼロハリについてはエース株式会社で扱うとのこと。

エース株式会社と言えば、長年サムソナイトの日本での製造を行ってきたが、先日「これからはハードケース需要は縮小する」という理由でサムソナイトとの契約を解消したところではないか。これからどうなるのだろう。

Thinkpad T42

新たに購入したお仕事用のPC Thinkpad T42が先週末届いた。

仕様は、Pentium-M 1.80GHz, 1400x1050の15型TFT液晶、メモリーは追加して1.5GB(増設用に2GBを用意していたが、秘書さんのPCが256MBで苦しんでいたので1GBあげてしまった)、指紋センサー付き。無線もEEE802.11a/b/g対応となった。

こうして、iBookと並べてみると対照的。天使と悪魔か……

今まで使用してたT30と比較すると、多少CPUが早くなりUSBが2.0になり指紋センサーがついて、やけに軽くなった。腰痛持ちの私にとっては、重量がぐんと軽くなったのが一番うれしいか。それでも2kg以上あるが。

指紋センサーはパームレスト上に(写真でいうと右側)実装されている。付属のソフトで設定すると、起動時のBIOS、HDDのパスワード投入、WindowsXPのログイン用パスワード投入の代わりに、電源オン時の指紋照合一発で済ませることができる。センサーに読み込ませるためには、指を一定の角度でセンサーに向けてまっすぐに動かさないと誤認識される。多少コツが必要で偶に失敗する。指紋はいくつか指を登録できるので複数を登録しておいたほうが無難。

今回も新しいおもちゃになりそうな機能はいくつかついているのだが、2日くらいで飽きてしまった。仕事で使うには十分なスペックで、十分に快適。ちょっと前まではお仕事用のPCも結構愛着やこだわりを持っていたのだが、買い替えを行って新しいPCが来てもあまりワクワクしなくなった。最近は、2年に一度機械的に買い替えを行うような感じ。スペック的に見るとiBookなどと比べるまでもないほどはるかに重装備だが、iBookのほうが楽しい。

PCの価値はスペックだけでは語れないのだよ(ムスカ風)

2004-12-26

Herbacin Kamille (ハンドクリーム)

こんな私も冬はハンドクリームが欠かせない。最近のお気に入りが、Herbacin Kamilleというドイツ製らいしいハンドクリーム。

以前はソニープラザあたりでしか見かけなかったが、最近は近所の薬局でも偶に目にする。チューブも有るらしいのだが、グリーンを背景に白いカミツレ(カモミール)の花がいっぱいに描かれている缶のほうを手に取ってしまう、こんな私でも。

ハンドクリームとしては、少量で全体に伸びて全体に膜を作って保護している感じ。後もべとつかず、それでいて潤っている。キーボードを使う仕事なので、非常に助かる。カモミールが配合されていてかなりの香り。最初はかなり気になったが、慣れてくると気になることなくなり逆に癒される気がする、こんな私でも。

缶なので、携帯時にフタが空いたりしないか不安で秘書の人にもらった小さなZip付きのビニール入れている。だったら、チューブにしろという意見はあるだろうが、缶のデザインが気に入っているのだから、こんな私でも。フタを開けると内側にある銀紙のようなカバーは取り去るべきか悩み中。

見かけたら、お試しを。

2004-12-25

Christmas Cake


Christmas Cake
Originally uploaded by yostos.
カミサンが作ったクリスマスのケーキ。

息子の要望でココア味の生地に。そして飾り付けは息子が施したもの。色合い的には良い感じだが、よく見るとイチゴの乱れた配置や飾りが空いたところに指してある無造作加減が目に付く。我が息子ながらその適当さ、計画性の無さ! DNAの力を改めて思い知らされた。

しかし、なんでバナナもなんだ。

ブラウンのシェーバー

愛用していたフィリップスのシェーバーが壊れたので、代わりにブラウンのアクティベーターという新しいシェーバーを買った。

Braun アクティベーターX BS8785 なんでも、新たにデザインされた網目が20パターンの穴で、ヒゲを逃さずカットしてくれるというのが売りのようだ。決めたのは、「評判に反して今まで買ったことが無い」という単純な理由。
以前はフィリップスを「刃が5年と長持ちしますよ」と勧められたが、本体が持たないのでは意味がないので今回は対象外。店頭では日立のロータリーシェーバーを勧めていた。ロータリーのメリットは納得できるものの、その動きの見た目が情けなく性能云々は別にしてあまりに夢が無かったので没。最後まで残ったのは松下だが、以前使ったことがあるので今回はこいつにした。

グレードは液晶表示やバッテリーの残量にLEDが使われているかなど本体の剃るという性能には関係ない部分なので一番低いグレードのものにする。と、2万円を切るぐらいになる。

ポイントとしては、

  • 20パターンの網目で、どんなくせヒゲも逃さずカット
  • シェービング効率を35%アップ
  • 「首振りヘッド」 と 「ふるえるヘッド」
  • バッテリーのパワーを常に最大限に保つ、スマートロジック機能が向上
  • 全自動洗浄システム 「クリーン&チャージ」

刃がどうした、編目パターンが凄いとか新作のシェーバーでは必ず謳われているが、こういったことでどれくらい本当に剃りが凄くなっているかは実際のところ使ってみても不明。フィリップスに比べると剃れている気もするが、何せ新品だからそれで当たり前。

クリーン&チャージシステムは、個人的には殺菌作用のあるハンドソープで水洗いするほうがよほど確実と思わないこともない。ブラウンは頑なに水洗い不可というのを続けており、その回答としてこのシステムを用意しているのだろう。確かに使用後本体を差し込むだけで洗浄と充電がなされる、洗浄カートリッジも40日に一度交換すればよいのでお手軽なことこの上ない。以前にフィリップスのシェーバーは7日に一度位「洗浄せよ」ってサインを出してくれるだけだった。しかし、考えようによっては、40日も同じ液を洗浄に使うのはばっちいのではと気にならないこともない。

松下のも、ほぼ同様に刃がどうしたこうしたという謳い文句と同時に刃の振動には世界初リニアモーターを使っているという決め技ある。しかも、今回からブラウン同様、洗浄システムをつけてきたようだ。おまけに水洗いも可能なんでハンドソープでざーっと流すこともできる。だが、ここがいけない。水洗いできるなら毎回カートリッジを購入して交換せねばならない洗浄システムは何なんだということになる。技術リードで商品を作ってしまうと、技術を実装している必然性を時に失ってしまうという良い例。この洗浄システムが、専用のカートリッジは入らず家庭のハンドソープと水を適時つぎ足してやればよいものであれば、絶対にこっちだったんだが。

あー、しかし、外刃の中で内刃が動いてヒゲを剃るというどちらからというローテクな仕組みは変わらないね。そろそろ、この根本的なところを変えることができる時代じゃないかとも思って期待して探してみた。例えば、顔の形をスキャンしてレザー照射で一気に焼き切るとか(レザー光一本でキーボードを描画して入力に使おうという技術があるのだからできそうではないか)、顔を浸けるとヒゲを溶かす液を噴射して一気につるつるにしてくれる容器とか。
そんなものはやっぱりまだないのね。

しかし、そんなローテクな仕組みにここまでハイテクが使われていて、かつ未だに進化しているというのを見ると少々感動した。購入検討に要した30分ほどだけど、十分楽しめた。

アイアン・ジャイアント

先日『Mr.インクレディブル』を見た勢いでつい買ってしまったBrad Bird監督の『アイアン・ジャイアント スペシャル・エディション』。久しぶりに見たがやっぱりよかった。

アイアン・ジャイアント スペシャル・エディション 今回、見直してみていくつか発見もあった。また、劇場ではカットされたシーンやメーキング集などボーナス映像が多数収められているので、どうせ買うならばこのスペシャルエディションがお勧めだ。家族の絆、子供の純真さ、人間の善性、大人の醜さ、60年代の夢などを抑えつつ破綻しないストーリーでこれだけの作品に仕上がっているのは、やっぱり90年代を代表するアニメーションとして宮崎駿なんかよりも高い評価を受けてもよい作品だと思う。


ストーリーは、ある日巨大ロボットが地球にやってきて、地球を襲うはずが記憶をなくしてしまう。知りあった9歳の少年との交流を通して人間らしさ?を取り戻していく。侵略だ、敵の秘密兵器だと騒ぐ大人を尻目に至ってのんきにロボットを教育している少年。子供ってこうだよと思うと同時に、大人の姿に我を見る思い。

ソビエト連邦がスプートニクを飛ばし、少なくともアメリカでは人々が「東」の驚異を現実と考えていた一方で、スプートニクに代表されるようにこういったテクノロジーが人類をどこまでも新しいステージに導いてくれると単純に信じることができた時代。そんな時代設定も絶妙。

最後はこうだと思い込んでいたエンディングとは違っていて、よりこの作品が好きになった。人の記憶とは当てにならないものだ。

公開が1999年だと思う。
絵のタッチが渋い感じのアナログアニメらしく作ってあるので気がつかないが、このロボットの部分はCGのはず。当時は、まだこういったアニメタッチのCG自体で全編を通す作品が珍しかったので、CG系の雑誌では割と話題になっていた。ピクシーのCGアニメに比べると、興行的にもパッとせず未だにあまり普通の人はタイトルさえ知らないことが多い。

しかし、だまされたと思って見てみるとよい。子供でも大人でも楽しめるというのはこういう作品だと思う。

笑日和

最近かならず読んでしまうサイトがある。

笑日和

「わらいびより」と読むらしいが、「笑い日和」じゃなくて「笑日和」なのがよい。
「お笑い」の好きな女性は多いが、「お笑い」じゃなくて『笑い」なのがよい。
決して肩ひじ張っていないが、脱力しているわけでもない。
この言葉の感覚は子供のころ親友になれた近所のばあさんと相通ずる。

私は一日の終わりにこっそりこのサイトを読み、ひそかに感心し、微妙に笑う。

2004-12-23

インク三昧 - Private Reserve Ink

先日、Pendemonium でオーダーしていたPrivate Reserve のインクが届いた。

Private Reserveはアメリカ製のインクで、欧米の万年筆愛好家の間で近年人気のインク……だそうだ。
購入したのは、Black Cherry, Avocado, 限定の2004 DC Supershow Blue の3色。以下に試し書きした画像の載せておく。これまで使っていた伊東屋がロメオブランドで出しているカクテルインクのEver GreenとモンブランのBordeauxを並べて 、眺めたり透かしたりしながら比べてみた。

Private Reserveのインクは国内でも扱っているところもあるが、その場合の定価は1,500円。US の通販では$7.2なので何本かまとめ買いすれば、送料を含めても国内で購入するよりかなりお得になる。


Private Reserveのインクはインク自体の発色は、どの色も非常によいようだ。また、モンブランやロメオのカクテルインクがサラッとした水っぽい感じなのに対し、少し濃くトロッとした感じがある。これが発色のよい一因かもしれない。トロッとした感じだがフローもよく、このぬめり感が潤滑油的に働いてペン先と紙がスムーズで書き味の面でも非常によい感触だ。

色ごとに見ていくと、

まず、BlackCherry。
どちらかというとBordeauxの置き換えを期待して購入したのだが、ちょっと及ばなかった。モンブランのアガサ・クリスティーにはそのままBordeauxを入れておくことにする。
茶に落ちる寸前の赤か紫という微妙な線の色が好きなのだが、これはどちらかといえば茶色だ。求める色はPlumかBurgundy Mistあたりかもしれない。しかし、このBlackCherry、黒と燕脂が混ざったような分離したような感じは独特で、これはこれで味があるよい色だと思う。付けペンで使おうか。

次に、Avocado 。
これは、すばらしい。書いた直後の色はEver Greenと似た感じだが、乾いてくるにつれて茶や黄色っぽい感じの鴬色っぽい何とも言えない枯れた感じの色になる。アボカドとは言い得て妙だ。ペリカンの1935 GreenにはこのAvocadoを入れよう(まだ、下の2004 DC Supershow Blueと悩んでいるのだが)

最後が、2004 DC Supershow Blue
これは今年の限定色なのだろう。この青はなんといえばいいのだろう。青では足りず、碧や蒼とも違う、藍が近いかもしれない。もう真っ当に青。だから決して薄い色じゃないのに瑞々しい。10年くらい前のパーカーのブルーもこんな感じだったが、それよりも明るく読みやすい。
このインクは悩むところだ…、普段使うインクにしたいが、合わせるペンがない。注文中のパイロットのブランジャーは、森山スペシャルの超極太になる予定なので用途が限られる。それではこのインクは勿体ない。来年似なればまた来年のインクがでるのだろうし。とりあえず、来年パイロットが仕上がってきたらペリカンとどちらにどっちのインクを入れるか、また悩むことにしよう。

もう一本、万年筆があればよいのだが……、いかん!

2004-12-20

LEAFOのクーポン券

以前、記事にLEAFOの購入金額が12%割引となるクーポンを貼り付けておいたが、どなたかが利用してくださったようだ。私にも次回の有料バージョンアップの際などに利用できるポイントがついたよという案内がきた。

どこのどなたがご利用なさっていただけたのかわかりませんが、この場を借りて御礼を申し上げます。

よし、調子に乗ってまた貼り付けておこう。
どうぞ、ご利用を!(笑)
アルバムソフトLEAFOcouponNo:LFCP-29420

2004-12-19

Mr.インクレディブル

家族と見てきた。

全編CGの映像はさすがにピクシーで、うまくアニメーションっぽい感じを出しデジタルっぽさを抑えつつダイナミックなCGならではの表現をうまく取り込んでいる。今回は、特に昔のスーパーヒーローという設定から古いアメコミっぽい雰囲気をうまく表現しているし、バットマンやスパイダーマンなどの細かいパロディもあり思わずニヤリとさせられる小技も多数。

テーマを一言で表すならば、『家族の絆』だろうか。家族と見に行くのには、持って来いの映画だ。

一言苦言を呈するならば、邦題。
オリジナルは『THE INCREDIBLES』、つまりインクレディブル一家を指しているのに、邦題は「Mr.インクレディブル」。これじゃ、『 Shall We ダンス?』のスーパーヒーロー版と誤解してしまうではないか!

2004-12-18

Rock'n' Roll

Rock 'n' Roll [Bonus Tracks]
Rock 'n' Roll [Bonus Tracks]先日新たにリマスター&リミックスし発売されたJphn Lennonの『Rock'n Roll』を買った。

今回のリマスターはオノヨーコの監修らしい。リマスターの場合オリジナルに慣れていると違和感を感じることがあるが、そんな違和感もなく素直にかなりよい音と感じるに仕上がっている。リミックスに関しては、一曲目の『Be-Bop-A-Lula』で“Well 〜”と始まるところがカウントダウンが入っていたりという感じで、まぁ楽しめる。'86年に発表された未収録集からの新たなリマスターした曲もボーナストラックとして4曲入っている。
また、購入するならば輸入盤を。国内版はCCCD、一体何考えているのだろう。

元々Johnが自身の少年時代のロックンロールのヒーローたちへのトリビュート・アルバムなので私の場合は世代が違うはずなのだが、なぜか懐かしさを感じてしまう。50年代は思い入れの強い時代なのだ。『Just Because』なんて涙が出てくる、歳のせいか。


全く余談だが、このアルバムを聴くと『ペギー・スーの結婚』という映画を思い出す。Peggy Sueという曲が入っているせいもあろうが、ストーリーもこれらの曲の時代を描いたもので曲もふんだんに使われていたからだろう。

ペギー・スーの結婚ストーリーは旦那の浮気が原因で別居中の主婦ペギー・スーが、同窓会で昏倒し気が付いたら25年前の高校生にタイムスリップ?。そこから当時からステディであった女癖の悪い旦那についての葛藤やらがあって2度目の青春を謳歌しながら自分を取り戻していくという話。

アカデミー賞や当時同じタイムスリップものだった『Back to the Future 2』の公開を遅らせたほどの作品ってのは、ピンと来ない……くらいの作品。たしかに、監督はフランシス・コッポラだし、ニコラス・ケイジやキャスリーン・ターナーなど今から考える豪華なキャスティングだ。だが、タイムスリップした後の高校生に扮しているニコラス・ケイジやキャスリーン・タナーなどコスプレしている中年と紙一重のところがある(キャスリーン・タナーはそれなりに魅力的だが)。ストーリーもいい加減、かつありきたりといった部分もある。個人的には、肩の力を抜いて楽しめるし好きな作品だ。最後は少しジーンとしてしまう。

この映画の公開は1986年。
私が社会人になった年だ。なぜか同期の男女何人かで会社帰りに映画に行こうということになり、なぜかこの映画を見た。ただの友達とこんな恋愛映画を連れ立って見に行くという習慣が私にはなかったので、「なんで?」と戸惑ったのをよく覚えている。ところが、大好きな曲が挿入されており思い入れの多い時代ということもあり妙に感情移入してしまい、ストーリーの安易さにもかかわらず最後にはちょっと感動してしまった。のをまわりの女友達に気づかれまいとしたのをさらによく覚えている。

だから、この映画を思い出すのだろう。

グラスホッパー

グラスホッパー (角川文庫)
グラスホッパー (角川文庫)伊坂 幸太郎

角川書店 2007-06
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おすすめ平均 star
star奇妙な現実感。
star死者の言葉
star最後の1行を読んだ時、もう一度読み返したくなりました

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書店で見かけて、タイトルが気になって手に取ってそのまま購入してしまった。「グラスホッパー」というのは、銀座のバーをはしごするような人を指す言葉らしい……というのを知っていたからだが、この本では全く関係ない。バッタを指す言葉だ。バッタは、一定以上に個体の密度が多くなると体の色が変わり凶暴になるそうだ。それに掛けてあるタイトルだ。

妻の復讐を図る元教師・鈴木、依頼により他人を自殺させる自殺屋・鯨、殺し屋・蝉を中心に、押し屋や殺しの仲介屋など個性あふれるキャラクターたちが、一見脈絡なく始まったある殺しをきっかけとして絡み合いながらなんとも結末につながっていく展開は、なんだか作者に「やられた!」という感じで見事。

知らない作家だったが、丁寧につむがれた伏線には驚かされた.会話や言葉のひとつひとつに意図と伏線が隠されているような緻密さ。それでいて会話としてシリアスさ、怖さ、そしてどこかユーモラスな感覚が伝わってくる。実際には、絶望的に暗いストーリーのはずだが、会話の妙でコメディかと思うユーモアが漂う。ただ、実はその裏に怖さや、悲しみが隠れているところに作者の並々ならぬ力量を感じる。

久しぶりに、大当たり。

2004-12-16

「逆ポーランド法」という言葉

ここ最近のアクセスログを見ていると、「逆ポーランド法」という検索ワードでこのサイトを訪れる人が多いのに気づく。
『逆ポーランド法』という言葉をこのサイトで使ったのは、『逆ポーランド法計算機開発計画の中止』という記事だけなのに。

ちなみに右の写真が、愛用しているHP-12C。
2002年にヒューレットパッカードが電卓事業からの撤退を表明して、日本でそれまで日本HPの製品ラインナップからも消えた。日本HPの製品販売を行っていたエス・ワイ・シーでも取り扱いを止めた。一時は全く日本での購入は難しくなっていた。

しかし、その後また戦略が変わったのか電卓事業は何となく継続され、またHPでも扱うようになり科学技術系、フィナンシャル系の電卓とも新機種も登場し上位機種ではRPN(逆ポーランド法)も健在。HP-12Cもメモリーを増強したHP-12C Platinumが登場した。日本HPでは相変わらず扱っていないようだが、日本でも取り扱う業者も出てきて通販ならば国内外でいくつか選択肢があり入手しやすくなってきたようだ。

ただし、現在の新しい機種はOEM(マレーシアかどこか)のため見た目のデザインが近未来っぽく安っぽくなった感じ。HPで開発しているのはHP-12CとHP-12c PlatinumのみのようなのでRPN電卓が欲しいだけで、科学技術計算などが必要なければいずれかをを薦める。

そういえば、HPの計算機のページではマニュアルがダウンロードできるようになっているが、各国語版をそろえようとしているらしい。ある方を通じて「日本語版もダウンロードできるようにしたいので、オリジナル持っている人がいたら送ってくれない?」とUSのHPの電卓部門の Managerから要請が来ている。日本法人で持っているんじゃないの?というやり取りの末、やっぱりないやとなったらどうもお貸しすることになりそう。

うちのアクセス状況がこんな動きと連鎖しているわけではないと思うが……

2004-12-11

文房具を買いに

文房具フリークらしい片岡義男氏の文房具の本。片岡義男氏と言えば『スローなブギにしてくれ』などで著名な作家で、特に私の世代の方は少年の頃大人に憧れてよく読んだ思い入れのある小説家だ。こういった本を出しているとはちょっと意外だった。

内容は文房具をひたすらオリンパスの一眼レフに50mmレンズで撮った写真と、その文房具にまつわる思い入れやエッセイをつづったもの。中には、愛用している訳ではなく写真のために集めてきたものもあるらしいので、本格的な文房具マニアにはちょっとポイントをはずされた感があるかも知れない。

しかし、さすがに選ばれた文房具は鋭い。ほとんどが海外製のものばかりでモールスキンのノートやロディアのメモなど最近密かに人気なものから、聞いたこともない輪ゴムやピンまでカバーしている節操のなさ。だが、道具として独特の美しさを醸し出しているものばかりで、何でもないステーショナリーなのになんだかとてもおしゃれを感じる。この辺に少年の頃憧れたこの作家の感性が伺われる。写真だけ見ていても時間を立つのを忘れるほど楽しいし、文章もうんちくではなくそれぞれの道具に対するこだわりであったり、思い出であったり……、本当に文房具に対する愛を感じるエッセイに仕上がっている。

文房具を買いに
片岡義男著

出版社 東京書籍
発売日 2003.08
価格  ¥ 1,680(¥ 1,600)
ISBN  4487799139

bk1で詳しく見る オンライン書店bk1

フルハルターで万年筆を買う

久しぶりに大井町のフルハルターに行ってきた。最近の森山さんのお薦めらしいPilot 823ブランジャーが、気になって仕方がなかったのでお願いしてきた。仕上げは、年内は無理らしく年明けになるそうだが気長に待つことにする。


最初のお店に伺ったのは婚約でもらったモンブランのアガサ・クリスティーの調整をお願いしにいったときだろうか。もう10年近く前だ。まだ、当時はお店ができたばかりだったように思う。丁度NHKの取材が来ていてカメラが回っていたりして、ただの客の一人なのになんだか緊張した。その翌年くらいにもう一本ペリカンの#600を新調してもらった(このペンは紛失してしまったが)。

8年ぶりに訪れたお店は4人しか座れないソファが一杯で、私が伺ったときには丁度お一人がお帰りになるところでかろうじて店内にはいることができた。地方から来たらしい初心者という二人が緊張した様子で何本も万年筆を試し書きを、一人は持参したペリカンでくっきり書けないと調整を依頼しているようす。森山さんは丁寧に、時には厳しく相談に乗りながら求める調整、万年筆を探っている様子だった。8年前に比べるとさすがに白髪も増え年を取られたなと感じたが、以前よりも鋭くなられた感じ。

Pilot823プランジャーのほうは、コースを研ぎ出したものを試し書きさせてもらったがインクの出が悪く書き出しがスムーズでない。ここまで太字になると特殊な書き方が必要かと思い聞いてみたが、どうも質問を別な風に取られてしまったようで話があらぬほうに。結局、しばらく遊んでいたらスムーズにインクが流れるある角度があることに気が付いた。そこに決まるとヌラヌラといい感じでペン先が滑っていく。で、これに決めてお願いした。お願いすると、住所と名前を書くように言われる。書いている様子を見てくれているので、かすれるのにかまわずいつもの自分の書き方でペン先を運んでいく。途中前を横切ろうとしたお客さんを制して集中するほど、森山さんは凝視している。結構緊張するものだ。

来年になるだろうが、仕上がりが楽しみだ。