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30年の総括『間違いだらけのクルマ選び 最終版』

ついのこの『間違いだらけの……」シリーズも30年にして最終版となった。

最終版 間違いだらけのクルマ選び最終版 間違いだらけのクルマ選び
徳大寺 有恒

草思社 2006-01
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思えば、最初に発行された年に父親が買ってきて熱心に読みあさっていた。「この本はズバリものを言っているすごい本だ」と父親は漏らしていた。当時漫画『サーキットの狼』が前後して連載が始まったのではないだろうか。わたしはちょうどその連載にはまっていて子供ながらクルマに興味を持ち始めたところで、この本にも興味を持ってよく父親の本棚から取り出して読んでいたものだ。それから父親は毎年買い続けていたので、自然とわたしも読むことになった。そのころ新興住宅地に住んでいてご近所は新車ラッシュだった。たしかにご近所で人気だった車種とこの本での評価とは微妙に違うなと子供ながらに思っていた。

さて、この本は最終版ということで新たなレビューはなく今までのレビューを再構成することでこの30年間の日本のクルマ産業を総括しようという企画になっている。スポーツカーの浮き沈み、好ましくもいつか消えたクルマ、珍車、1リッターカー、マークII vs スカイラインなどのテーマでそれぞれの年代からクルマのレビューをまとめてある。
今からクルマを購入しようという人には直接はあまり参考にならないかもしれない。が、70年代後半くらいからのクルマに覚えのある人には、とにかく懐かしい。そしてテーマごとに並べられることで、その当時は意識できなかったクルマ産業の推移の中での位置づけが理解できるようになる。わたしなどはほとんどのレビューは以前一度は目にしているはずだが、ついつい引き込まれてまた読みふけってしまう。

一時は「この著者はお金持ちだから、ちょっと指向が一般と違うだけじゃなかろうか」なんて思ったものだが、こうした構成で改めて読み直すと「やっぱりこの著者のクルマに対する眼力はすごかったのだな」と関心するばかりである。

この徳大寺有恒氏や三本和彦氏など自身のポリシーをもってものが言える自動車評論家が第一線を退いていくのは、寂しい限りだ。

ちなみに、ミニバンも2つの章を割いてある。いまのミンバン・ブームを見れば順当だろうと思うが、やっぱりまったく興味がもてない。なんで日本はこうなっちゃたかなぁ……

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