スキップしてメイン コンテンツに移動

MacJournal vs Journler

MacJournalを以前購入していたにもかかわらず、Journal=日誌≠日記をサポートするソフトを衝動的に欲しくなってJournlerを購入してしまった。 もっとも以前購入したMacJournalはバージョン4の頃のもので、現在のバージョン5には有償のアップグレードが必要だ。

今更ながら比較してみたので結果を記する。

Journalをつけたいという場合、機能的に重要と思われるポイントはわたしの場合3つ。

  1. 記録したいことを、いかに気軽に正確に記録できるか
  2. 記録したことを、いかに活用できるか
  3. 記録したことを、いかに安全に保存できるか

1は一番多いのは自身の思いついた文章だろうが、それだけでなくWebサイトのリンクだったり、どこかでダウンロードしたリソースだったり、通販の注文書の控えだったり様々だ。この点においては、Journlerが一歩リードしているように思う。リッチテキストでなく独自形式で添付したものをそのままの形式で保存されている。このため様々な形式ファイルをそのままの形式で添付しそれについての説明をリッチテキストとして書くことができる。この点MacJournalは形式としては通常はリッチテキストで保存されそこに埋め込む形式を取ることはできるが、ひと手間かかる。直接MacJournalにドラッグすればそのまま格納することがバージョン5からできるようになったようだが、この場合テキストをつけることができない。

2の点は、書いたものを以下に効率よく探しとりだせるか。
ここでもJournlerは一つのエントリーがリッチテキストと添付ファイルという形であるため、取り出して再利用がより簡単だ。Spotlightの適用でも検索は強力だ。ただ、フォルダ(Journlerのフォルダはラベルやカテゴリーに近いイメージ)、カテゴリー、タグなどかなり重複した概念があり、ヘビーすぎる。一方、MacJournalでも同様のことはできそうだが、先の通り添付がリッチテキスト内に埋め込まれているというのはマイナスポイントだ。

3の保存は、バックアップやエクスポート、まとめて印刷などを想定している。
まとめて印刷やエクスポートなどの用途を考えると、Journlerは結構問題ありなのだ。Journlerはデフォルト以外の場所のオリジナル形式で書き出す機能がない。エクスポートでは様々な形式がサポートされているが、添付ファイルが添付されないのだ。例えば、PDFを添付しているとPDFのアイコンファイルはそのままエクスポートされるが肝心のPDFファイルがエクスポートされない!

また比較的よく使用すると思われる画像でも問題がある。オリジナルはJournler上にもちろん添付され保存されているが、リッチテキスト上は解像度を落とした画像が埋め込まれるという仕組みになっているようだ。このとき埋め込まれた画像は大きさを変更することはできないし、エクスポートするとこの解像度が落ちた画像しかエクスポートされないのだ。これは印刷でも同様。つまり、Journlerではここのデータは取り出せることができるがまとめてエクスポートなどを行う場合かならず情報の欠落が発生する。このため、Journlerのデータは完全な形ではJournlerでしか読み出せず、もしも将来サポートされなくなったら最後読み出すことができないということだ。これは困った。

こういった面ではMacJournalのほうが運用面では安心できそうだ。MacJournalはリッチテキストをそのまま素直に吐き出すだけなので、記録する段階で制約が入り逆に後の保存や印刷ではこういった問題はない。

いろいろ問題はあるが、しばらくはJournlerで運用していこうと思う。

コメント

このブログの人気の投稿

Google Calaboration

GoogleがCalDAVプロトコルを完全サポートさいた Calaboration を発表した。 まだ、Google Codeの扱いだが一部では大変な騒ぎになっている。 Calaboration を使用すると、設定をするだけでGoogle Calendarのスケジュー ルをiCalにエクスポートでき、そして双方向に同期させることができるという Macユーザーにとっては大変便利な機能を提供してくれるユーティリティ。 騒ぎになっているのは、 Spanning Sync のユーザーフォーラム。 なにせこのソフトはGoogle CalendarとiCalを同期させるというもの。全くバッ ティングしている。多くのユーザーが「Spanning Syncと何が違うんだ? どっ ちがいいんだ? Spanning Synはどうなるだ?」という質問の書き込みを始め た。 Spanning Sync Blogでは、「 How Does Google CalDAV Compare to Spanning Sync? 」という記事が掲載されたが、そこで主張されている違いは以下のような点。 大きな違いはコスト。 Googleは無料だが、Spannning Syncは年間利用料が必要であること。でも、わ たしは永久ライセンスを購入してしまったので関係ない。 iPhoneサポート。 GoogleのCalDAVを使った同期では、iPhone上で予定がread onlyとなって編集 できないとのこと(わたしは設定していないので未確認)。Spanning Syncで はGoogle Calender、iCal、iPhone上すべてで予定を編集できる。 カスタマーサポート。 たしかにGoogleが何かやってくれそうな気はしない。Spanning Syncはお金払っ ているしね。 コンタクトリストの同期。 Googleが提供していない機能として、Spanning SyncはMacのアドレス帳と Gmailのコンタクトを同期してくれる。アドレス帳の画像まで含めて同期して くれるのは驚きだ。もっとも日本語の場合は姓と名が逆転してしまうが、これ は姓名を分けて持っているアドレス帳と姓名を1フィールドで持っている Googleの違いから仕方がないだろう。Googleではないが

Scrivener 日本語チュートリアル

(2022-01-11) 以前からコメントをいただいていましたが、反応できていなく申し訳ありません。 問い合わせが多いので、以下のブログに転載してチュートリアルもダウンロードできるようにしました。 転載先 先日から[試していたScrivenerだが、すっかり気に入り勢い余ってチュートリアルの日本語訳版を作ってしまった。 作者にコンタクトしたところ、「どうぞ、公開しておくれ!」と快く承諾をもらえたので公開しておく。 チュートリアル自体はわたしが慣れないBritish Englishで書かれているため、微妙なニュアンスは違っている箇所があるかもしれあない。また、チュートリアル自体に関係ない言い回しなどは、端折ったり日本語に合うようにゆがめたりしている。誤りがあれば指摘ください。 Scrivener-Tutorial-Japanese.dmg(リンクを切りました。転載先をごらんください。) ちなみに作者のKeithは豪気にもライセンス進呈を申し出てくれたが、入れ違いで購入してしまっていたわたし…… (2010-09-20) 「 design non design 」で紹介いただきました。

EagleFiler is the best organizer software on MacOS X

しばらく放置気味だった Journler をまじめに使おうかと検討していましたが、どうも昨年の7月くらいから開発が止まっている節が感じられます。たくさん文書はリソースを保管した挙げ句に、製品として終わってしまうとかなり悲惨な痛手を被りそうな予感がします。 そこで、以前のバージョンを購入した MacJournal がアップグレード可能なので検討しました。が、 Journler のようにDocumentフォルダでなくデータを~/Library/Application Support/MacJournalに置くのが問題です。これではSpotlightに引っかからないし、バックアップも面倒です。このため、 MacJournal は選択肢から落としました。 いろいろと考えて行くと、 Journler には大きく2つの役割を期待していたようです。 日誌 日々ネットで入手した情報のアーカイブ 前者については別にブログもあるので、問題を棚上げにしました。その上で、後者をサポートできるアプリケーションを探すことにしました。 以前からこの分野では Yojimbo が有名です。 少し触ってみましたが、どうもインターフェイスがしっくり来ません。ソフトのネーミング("Yojimbo"="用心棒")もどうもフィーリングが…… 次に検討したのは、 Together 。 以前はKIT("Keep It Together"の意)と称していたようです。アップデートも頻 繁で勢いを感じます。インターフェイスも一般受けしそうで優れたものだと思 いますが、どうもこちらもネーミングでルー大柴を思い浮かべてしまって…… 結局、C-Commandの EagleFiler というソフトに落ち着きました。 EagleFiler は、F1キーでとにかくブラウザに表示されているものを取り込んでしまえます。標準ではWebArchive形式ですが、スタイルシートなどが外部に依存したままとなるのでわたしはPDF形式で取り込むようにしています。標準でRTF、Plain Text, HTML,PDFなどがサポートされています。また、他の同様のソフトにない機能としてメールがeml形式でそのまま取り込めのは非常に便利な点です。