『噺家の手ぬぐい』

噺家の手ぬぐい (Do楽Books)
五明樓 玉の輔
日東書院本社
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落語協会の噺家さんらが作っている手ぬぐいを約三百種、写真で紹介した書籍。

噺家さんの手ぬぐいは、既製品ではなくほとんどがオリジナルの手ぬぐい。
噺家さんたちは落語で使うのはもちろん、名刺代わりに噺家同士やご贔屓筋への贈り物などに手ぬぐいをやり取りするのだそうだ。そのため、自身で絵や字を書いている方、プロのイラストレータ(中には山藤章二、石ノ森章太郎、手塚治虫なんて大御所も)にデザインしてもらってる方など様々で、皆それぞれ工夫を凝らして粋と洒落の詰まったオリジナルの手ぬぐいを作っている。

すべての手ぬぐいに、監修の玉の輔師匠の解説、噺家さんのプロフィールと自身のコメントが添えられている。手ぬぐいのデザインで、自分の名前をどーんと一面にデザインしている方、判地紋がちらしてあったり、謎掛けやオチがあるものなど意匠もそれぞれで、それらの文章と手ぬぐいと比較して読んでいるだけで、噺家さんの性格がわかったり意外だったりと楽しめる。

すばらしい手ぬぐいばかりで、といって一般に手に入る物ではないだけに、よけいに物欲を刺激されてしまう。

噺家さんは現在東西合わせて800人程度ということなので、そのうち300種を網羅しているというのは「手ぬぐい図鑑」と言っても過言でない。素晴らしいコレクションの紹介書で、資料としても貴重なものとなっていくと思う。

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