スキップしてメイン コンテンツに移動

さよならの代わりに

またまた、タイムスリップを扱った小説。

さよならの代わりに
さよならの代わりに
posted with amazlet on 07.04.07
貫井 徳郎
幻冬舎 (2006/01)
売り上げランキング: 111518

タイムスリップに関して言うと、タイムマシンなど登場せず、気がついたら過去に飛んでいるというの繰り返す。しかも、自分の生きた時代より前にフィジカルにスリップしてしまう。かなり設定自体強引だが、現象としてしか説明されておらずうまく無理な説明を避けている。

また、タイムスリップするのは主人公ではなく、主人公は継続した時間を生きておりタイムスリッパーに遭遇する。このため物語も、タイムスリップを客観的な視点から描いている点がめずらしいかもしれない。

殺人事件が絡んでミステリ的要素もあるが、実際のところ物語上はあまり重要でない。タイムスリップですら状況設定としてはうまく使われていると思うが、それを主立った要素として扱ったSF作品とも異なる。実際にはどちらかというと青春もの……かな。主人公と、主人公が片思いを寄せるお姉さん、タイムしリップしている少女との関係が印象的。この主人公の女性観は共感が持てる……20代だったら。

最後はちょっと切ない……
わたしが読んだのは四六版だったが、文庫判では冒頭の部分が書き変わっているらしい。今度読んでみるか。

コメント

このブログの人気の投稿

Google Calaboration

GoogleがCalDAVプロトコルを完全サポートさいた Calaboration を発表した。 まだ、Google Codeの扱いだが一部では大変な騒ぎになっている。 Calaboration を使用すると、設定をするだけでGoogle Calendarのスケジュー ルをiCalにエクスポートでき、そして双方向に同期させることができるという Macユーザーにとっては大変便利な機能を提供してくれるユーティリティ。 騒ぎになっているのは、 Spanning Sync のユーザーフォーラム。 なにせこのソフトはGoogle CalendarとiCalを同期させるというもの。全くバッ ティングしている。多くのユーザーが「Spanning Syncと何が違うんだ? どっ ちがいいんだ? Spanning Synはどうなるだ?」という質問の書き込みを始め た。 Spanning Sync Blogでは、「 How Does Google CalDAV Compare to Spanning Sync? 」という記事が掲載されたが、そこで主張されている違いは以下のような点。 大きな違いはコスト。 Googleは無料だが、Spannning Syncは年間利用料が必要であること。でも、わ たしは永久ライセンスを購入してしまったので関係ない。 iPhoneサポート。 GoogleのCalDAVを使った同期では、iPhone上で予定がread onlyとなって編集 できないとのこと(わたしは設定していないので未確認)。Spanning Syncで はGoogle Calender、iCal、iPhone上すべてで予定を編集できる。 カスタマーサポート。 たしかにGoogleが何かやってくれそうな気はしない。Spanning Syncはお金払っ ているしね。 コンタクトリストの同期。 Googleが提供していない機能として、Spanning SyncはMacのアドレス帳と Gmailのコンタクトを同期してくれる。アドレス帳の画像まで含めて同期して くれるのは驚きだ。もっとも日本語の場合は姓と名が逆転してしまうが、これ は姓名を分けて持っているアドレス帳と姓名を1フィールドで持っている Googleの違いから仕方がないだろう。Googleではないが

Scrivener 日本語チュートリアル

(2022-01-11) 以前からコメントをいただいていましたが、反応できていなく申し訳ありません。 問い合わせが多いので、以下のブログに転載してチュートリアルもダウンロードできるようにしました。 転載先 先日から[試していたScrivenerだが、すっかり気に入り勢い余ってチュートリアルの日本語訳版を作ってしまった。 作者にコンタクトしたところ、「どうぞ、公開しておくれ!」と快く承諾をもらえたので公開しておく。 チュートリアル自体はわたしが慣れないBritish Englishで書かれているため、微妙なニュアンスは違っている箇所があるかもしれあない。また、チュートリアル自体に関係ない言い回しなどは、端折ったり日本語に合うようにゆがめたりしている。誤りがあれば指摘ください。 Scrivener-Tutorial-Japanese.dmg(リンクを切りました。転載先をごらんください。) ちなみに作者のKeithは豪気にもライセンス進呈を申し出てくれたが、入れ違いで購入してしまっていたわたし…… (2010-09-20) 「 design non design 」で紹介いただきました。

EagleFiler is the best organizer software on MacOS X

しばらく放置気味だった Journler をまじめに使おうかと検討していましたが、どうも昨年の7月くらいから開発が止まっている節が感じられます。たくさん文書はリソースを保管した挙げ句に、製品として終わってしまうとかなり悲惨な痛手を被りそうな予感がします。 そこで、以前のバージョンを購入した MacJournal がアップグレード可能なので検討しました。が、 Journler のようにDocumentフォルダでなくデータを~/Library/Application Support/MacJournalに置くのが問題です。これではSpotlightに引っかからないし、バックアップも面倒です。このため、 MacJournal は選択肢から落としました。 いろいろと考えて行くと、 Journler には大きく2つの役割を期待していたようです。 日誌 日々ネットで入手した情報のアーカイブ 前者については別にブログもあるので、問題を棚上げにしました。その上で、後者をサポートできるアプリケーションを探すことにしました。 以前からこの分野では Yojimbo が有名です。 少し触ってみましたが、どうもインターフェイスがしっくり来ません。ソフトのネーミング("Yojimbo"="用心棒")もどうもフィーリングが…… 次に検討したのは、 Together 。 以前はKIT("Keep It Together"の意)と称していたようです。アップデートも頻 繁で勢いを感じます。インターフェイスも一般受けしそうで優れたものだと思 いますが、どうもこちらもネーミングでルー大柴を思い浮かべてしまって…… 結局、C-Commandの EagleFiler というソフトに落ち着きました。 EagleFiler は、F1キーでとにかくブラウザに表示されているものを取り込んでしまえます。標準ではWebArchive形式ですが、スタイルシートなどが外部に依存したままとなるのでわたしはPDF形式で取り込むようにしています。標準でRTF、Plain Text, HTML,PDFなどがサポートされています。また、他の同様のソフトにない機能としてメールがeml形式でそのまま取り込めのは非常に便利な点です。