スキップしてメイン コンテンツに移動

パラレルワールド・ラブストーリー

パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)
東野 圭吾
講談社
売り上げランキング: 10476
タイムスリップものと間違えて買った東野圭吾の作品。 毎日東海道本線の電車から、決まって品川辺りで並走する京浜東北線に乗っている女性に恋してしまう主人公。出だしはさわやかに始まるが、その後自身の記憶と異なるフラッシュバックが起こり始め、自身の記憶を疑り始める。ストーリーは、過去に実際にあった事象と、現在の異なる記憶持った主人公がギャップを感じる状況が交互に描かれて行く。 記憶喪失と恋愛、特に三角関係というのは冬ソナなどでも扱われて定番だ。 この手のストリートしては古典的な枠組みだが、新しいのはまず記憶を失った側の視点で描かれていること。通常は、記憶を失っている恋人を見守る主人公という構図なのだが、この本では主人公が記憶を失っている(改ざんされている)。これは新しいパターンかな。ただ、この主人公がジェラシーに燃えいるので感情移入し難いのが難点。この手のストーリーのミソは、ある二人に取って印象的なシーンが記憶を取り戻すときに如何に効果的に使われるかだ。その点では確かに並行に走るJRのシーンなど印象的に描かれている。だが、描かれる三角関係がドロドロしていてちょっと台無しだ。 そして、記憶喪失でなく記憶を意図を持って改ざんされるという設定であること。 この設定にリアリティを持たせるために、いろいろと科学的な用語や設定が持ち出されている。そこはまずまず成功しているように思う。が、これが描かれたのが1995年、もう10年以上前だ。中にフロッピーとか、データを記録したMDなんてのが出てきて笑ってしまった。

コメント

このブログの人気の投稿

Google Calaboration

GoogleがCalDAVプロトコルを完全サポートさいた Calaboration を発表した。 まだ、Google Codeの扱いだが一部では大変な騒ぎになっている。 Calaboration を使用すると、設定をするだけでGoogle Calendarのスケジュー ルをiCalにエクスポートでき、そして双方向に同期させることができるという Macユーザーにとっては大変便利な機能を提供してくれるユーティリティ。 騒ぎになっているのは、 Spanning Sync のユーザーフォーラム。 なにせこのソフトはGoogle CalendarとiCalを同期させるというもの。全くバッ ティングしている。多くのユーザーが「Spanning Syncと何が違うんだ? どっ ちがいいんだ? Spanning Synはどうなるだ?」という質問の書き込みを始め た。 Spanning Sync Blogでは、「 How Does Google CalDAV Compare to Spanning Sync? 」という記事が掲載されたが、そこで主張されている違いは以下のような点。 大きな違いはコスト。 Googleは無料だが、Spannning Syncは年間利用料が必要であること。でも、わ たしは永久ライセンスを購入してしまったので関係ない。 iPhoneサポート。 GoogleのCalDAVを使った同期では、iPhone上で予定がread onlyとなって編集 できないとのこと(わたしは設定していないので未確認)。Spanning Syncで はGoogle Calender、iCal、iPhone上すべてで予定を編集できる。 カスタマーサポート。 たしかにGoogleが何かやってくれそうな気はしない。Spanning Syncはお金払っ ているしね。 コンタクトリストの同期。 Googleが提供していない機能として、Spanning SyncはMacのアドレス帳と Gmailのコンタクトを同期してくれる。アドレス帳の画像まで含めて同期して くれるのは驚きだ。もっとも日本語の場合は姓と名が逆転してしまうが、これ は姓名を分けて持っているアドレス帳と姓名を1フィールドで持っている Googleの違いから仕方がないだろう。Googleではないが

Scrivener 日本語チュートリアル

(2022-01-11) 以前からコメントをいただいていましたが、反応できていなく申し訳ありません。 問い合わせが多いので、以下のブログに転載してチュートリアルもダウンロードできるようにしました。 転載先 先日から[試していたScrivenerだが、すっかり気に入り勢い余ってチュートリアルの日本語訳版を作ってしまった。 作者にコンタクトしたところ、「どうぞ、公開しておくれ!」と快く承諾をもらえたので公開しておく。 チュートリアル自体はわたしが慣れないBritish Englishで書かれているため、微妙なニュアンスは違っている箇所があるかもしれあない。また、チュートリアル自体に関係ない言い回しなどは、端折ったり日本語に合うようにゆがめたりしている。誤りがあれば指摘ください。 Scrivener-Tutorial-Japanese.dmg(リンクを切りました。転載先をごらんください。) ちなみに作者のKeithは豪気にもライセンス進呈を申し出てくれたが、入れ違いで購入してしまっていたわたし…… (2010-09-20) 「 design non design 」で紹介いただきました。

EagleFiler is the best organizer software on MacOS X

しばらく放置気味だった Journler をまじめに使おうかと検討していましたが、どうも昨年の7月くらいから開発が止まっている節が感じられます。たくさん文書はリソースを保管した挙げ句に、製品として終わってしまうとかなり悲惨な痛手を被りそうな予感がします。 そこで、以前のバージョンを購入した MacJournal がアップグレード可能なので検討しました。が、 Journler のようにDocumentフォルダでなくデータを~/Library/Application Support/MacJournalに置くのが問題です。これではSpotlightに引っかからないし、バックアップも面倒です。このため、 MacJournal は選択肢から落としました。 いろいろと考えて行くと、 Journler には大きく2つの役割を期待していたようです。 日誌 日々ネットで入手した情報のアーカイブ 前者については別にブログもあるので、問題を棚上げにしました。その上で、後者をサポートできるアプリケーションを探すことにしました。 以前からこの分野では Yojimbo が有名です。 少し触ってみましたが、どうもインターフェイスがしっくり来ません。ソフトのネーミング("Yojimbo"="用心棒")もどうもフィーリングが…… 次に検討したのは、 Together 。 以前はKIT("Keep It Together"の意)と称していたようです。アップデートも頻 繁で勢いを感じます。インターフェイスも一般受けしそうで優れたものだと思 いますが、どうもこちらもネーミングでルー大柴を思い浮かべてしまって…… 結局、C-Commandの EagleFiler というソフトに落ち着きました。 EagleFiler は、F1キーでとにかくブラウザに表示されているものを取り込んでしまえます。標準ではWebArchive形式ですが、スタイルシートなどが外部に依存したままとなるのでわたしはPDF形式で取り込むようにしています。標準でRTF、Plain Text, HTML,PDFなどがサポートされています。また、他の同様のソフトにない機能としてメールがeml形式でそのまま取り込めのは非常に便利な点です。