スキップしてメイン コンテンツに移動

Scrivenerというソフト

icn_Scrivener_128

Scrivenerというソフトを試してみた。アイコンが何となくJournlerと似ている。

簡単にいうと台本を書くための支援をしてくれるソフトだ。台本と言ってもハリウッドなどで使用される登場人物の管理やシナリオの傾向など内容にまで立ち入って支援してくれるシナリオライティングソフトではない。Final DraftMontageのように台本で使用されるScreenWritingと呼ばれる特殊なジャンルの文書を書くことはできるが、どちらかというとアウトラインによる文章構築をサポートしてくれるリッチテキストエディターというイメージだ。

新しいプロジェクトを作成すると空のバインダーができるので、ここに文章の固まりをばんばん作っていく。これら文書の固まりは後で要約を見ながら順序を入れ替えたりレベルを変更したりということができる。構造も柔軟でフォルダにも文章を書くことができるし、フォルダ-文章を相互に変換することができる。これらの要素は通常のアウトラインで階層構造で見ることもできるし、コルクボードでカードとして表示しながら並べ替えることもできる。

また最終的に出力する文章のほかに、執筆中に使用する参照資料などもReferenceというフォルダに合わせて保存できる。これらの資料は簡単に呼び出すこともできる。

作成した文章は最後構造を調整してコンパイルすると一つの文書として出力することができる。このコンパイル時にどの要素を出力するか、その際のフォーマットやフォントなどを指定することができる。サポートされる出力形式はリッチテキスト、MS-Word、 HTML、 TeXと豊富。また、フォーマットとしてMarkDownを拡張したMultiMarkdown をサポートしているので、構造化した文章をそのまま次の行程で生かすにはなかなか強力ではないか。

シナリオや台本ではなくとも、長い論文を書く際にはプロジェクトとして常に状態と必要な環境を保持してくれる(なんとSubversionまでサポートされているようだ)。一般のアウトライナーと呼ばれるソフトとはまた違った使い勝手で、こいつで文章を書いてみたいと思わせる。

もっともそんな長い文章を書く機会なんてない……
コトもないか。最近半期に一度は自身の成果を文章にして評価を回せというなんとも億劫な仕組みが会社に入ったのだった。書かなければならなくなったら、登録しよう。

コメント

このブログの人気の投稿

Google Calaboration

GoogleがCalDAVプロトコルを完全サポートさいた Calaboration を発表した。 まだ、Google Codeの扱いだが一部では大変な騒ぎになっている。 Calaboration を使用すると、設定をするだけでGoogle Calendarのスケジュー ルをiCalにエクスポートでき、そして双方向に同期させることができるという Macユーザーにとっては大変便利な機能を提供してくれるユーティリティ。 騒ぎになっているのは、 Spanning Sync のユーザーフォーラム。 なにせこのソフトはGoogle CalendarとiCalを同期させるというもの。全くバッ ティングしている。多くのユーザーが「Spanning Syncと何が違うんだ? どっ ちがいいんだ? Spanning Synはどうなるだ?」という質問の書き込みを始め た。 Spanning Sync Blogでは、「 How Does Google CalDAV Compare to Spanning Sync? 」という記事が掲載されたが、そこで主張されている違いは以下のような点。 大きな違いはコスト。 Googleは無料だが、Spannning Syncは年間利用料が必要であること。でも、わ たしは永久ライセンスを購入してしまったので関係ない。 iPhoneサポート。 GoogleのCalDAVを使った同期では、iPhone上で予定がread onlyとなって編集 できないとのこと(わたしは設定していないので未確認)。Spanning Syncで はGoogle Calender、iCal、iPhone上すべてで予定を編集できる。 カスタマーサポート。 たしかにGoogleが何かやってくれそうな気はしない。Spanning Syncはお金払っ ているしね。 コンタクトリストの同期。 Googleが提供していない機能として、Spanning SyncはMacのアドレス帳と Gmailのコンタクトを同期してくれる。アドレス帳の画像まで含めて同期して くれるのは驚きだ。もっとも日本語の場合は姓と名が逆転してしまうが、これ は姓名を分けて持っているアドレス帳と姓名を1フィールドで持っている Googleの違いから仕方がないだろう。Googleではないが

Scrivener 日本語チュートリアル

(2022-01-11) 以前からコメントをいただいていましたが、反応できていなく申し訳ありません。 問い合わせが多いので、以下のブログに転載してチュートリアルもダウンロードできるようにしました。 転載先 先日から[試していたScrivenerだが、すっかり気に入り勢い余ってチュートリアルの日本語訳版を作ってしまった。 作者にコンタクトしたところ、「どうぞ、公開しておくれ!」と快く承諾をもらえたので公開しておく。 チュートリアル自体はわたしが慣れないBritish Englishで書かれているため、微妙なニュアンスは違っている箇所があるかもしれあない。また、チュートリアル自体に関係ない言い回しなどは、端折ったり日本語に合うようにゆがめたりしている。誤りがあれば指摘ください。 Scrivener-Tutorial-Japanese.dmg(リンクを切りました。転載先をごらんください。) ちなみに作者のKeithは豪気にもライセンス進呈を申し出てくれたが、入れ違いで購入してしまっていたわたし…… (2010-09-20) 「 design non design 」で紹介いただきました。

EagleFiler is the best organizer software on MacOS X

しばらく放置気味だった Journler をまじめに使おうかと検討していましたが、どうも昨年の7月くらいから開発が止まっている節が感じられます。たくさん文書はリソースを保管した挙げ句に、製品として終わってしまうとかなり悲惨な痛手を被りそうな予感がします。 そこで、以前のバージョンを購入した MacJournal がアップグレード可能なので検討しました。が、 Journler のようにDocumentフォルダでなくデータを~/Library/Application Support/MacJournalに置くのが問題です。これではSpotlightに引っかからないし、バックアップも面倒です。このため、 MacJournal は選択肢から落としました。 いろいろと考えて行くと、 Journler には大きく2つの役割を期待していたようです。 日誌 日々ネットで入手した情報のアーカイブ 前者については別にブログもあるので、問題を棚上げにしました。その上で、後者をサポートできるアプリケーションを探すことにしました。 以前からこの分野では Yojimbo が有名です。 少し触ってみましたが、どうもインターフェイスがしっくり来ません。ソフトのネーミング("Yojimbo"="用心棒")もどうもフィーリングが…… 次に検討したのは、 Together 。 以前はKIT("Keep It Together"の意)と称していたようです。アップデートも頻 繁で勢いを感じます。インターフェイスも一般受けしそうで優れたものだと思 いますが、どうもこちらもネーミングでルー大柴を思い浮かべてしまって…… 結局、C-Commandの EagleFiler というソフトに落ち着きました。 EagleFiler は、F1キーでとにかくブラウザに表示されているものを取り込んでしまえます。標準ではWebArchive形式ですが、スタイルシートなどが外部に依存したままとなるのでわたしはPDF形式で取り込むようにしています。標準でRTF、Plain Text, HTML,PDFなどがサポートされています。また、他の同様のソフトにない機能としてメールがeml形式でそのまま取り込めのは非常に便利な点です。