祝 DJI Mini 4 Pro、ホビー機初の型式認証取得! & Air3S自動飛行レポート
ドローン界に歴史的な転換点が到来? DJIがMini 4 Proで一般向け機 種として初の第二種型式認証を取得しました。飛行申請が大幅に簡略化されるのか? また、 DJI Air 3Sのウェイポイント自動飛行をテストしてきました。
By Toshiyuki Yoshida
Mini 4 Pro――ホビー機の壁を破った「第二種」快挙
2025年5月26日 – 民生用ドローンと革新的なカメラ技術で世界をけん引するDJI は、5月23日、国土交通大臣からカメラドローンDJI Mini 4 Proについて第二種型 式認証を取得いたしました。
ついに、DJI Mini 4 Pro が国交省の第二種型式認証をクリアしました。
これまで産業機限定と思われていた認証を、199 g クラスのホビー機が突破したのはまさに歴史的。
型式認証とは
機体の安全性と性能を国が公式にお墨付きを与える制度。
第二種に合格すると、飛行許可・承認時に機体の安全性に関する書類提出が一部免除され、申請手続きが大幅に簡素化されます。
何が変わる?
- 人口集中地区や夜間飛行の申請がラクに
- 書類作成の手間とコストを大幅カット
- 趣味ユーザーでも"安全+合法"のハードルが一気にダウン
現代のドローンではカメラを使った「目視外飛行」は避けて通れませんが、そうする と必ず「特定飛行」となってしまいます。本来無人航空機操縦者技能証明(国家資格) を持っていれば、第二種型式認証機は自由に飛ばせるはずでした。
しかし、これまでは型式認証機は産業用の高価な機体のみだったため、技能証明を取 得しても別途国土交通省への「飛行許可申請」が必要でした。都度申請が必要で 許可に数週間かかってしまい手間なので、日本全国一年間 OK という「包括申請」をみんなが行うというバカな状況でした。
今回の型式認証により、 DJI Mini4 Pro1であれば技能証明を持っていれば、申請 不要で即座に飛行可能となります2。
Air 3S――新川上空でウェイポイント自動飛行を検証
続いて、手元のDJI Air 3Sでウェイポイント飛行をテストを行ってきました。
場所は千葉県八千代市を流れる新川。道の駅やちよの近くです。
「新川千本桜」と呼ばれ、川沿いに河津桜が並んでいるところです。
残念ながら、桜の季節ではありませんが。
DJI Air3S は、DJI 機では始めて前方赤外線 LiDAR センサーを搭載した機種で、 各方向のビジュアルセンサーと組み合わせて夜間や暗所での障害物検知も可能 にした機種です。
この機能が災いしたのかネット上では、次のような声も見かけます。
「ウエイポイントでの自動飛行では、センサーが敏感すぎて何もない上空で障害物検知して停止する」
同じセンサーを搭載した最新の上位機種である Mavic 4 Pro でも同様とのレポートもありました。
しかし、今回のテストでは次のような結果でした。
テスト結果は予想以上
- 飛行回数: 4 回連続
- 緊急停止: 0 回
- ルート完遂率: 100%
- センサー誤作動: なし
河川沿いの木々や建物による誤検知も一切なく、設定した 2Km 弱のルートを 4 フライト連続で滑らかにトレースしてくれました。 撮影された動画でもジンバルのブレは皆無で、Air 3S の優秀な飛行制御システムを実感できました。
Air 3S の安定飛行とウェイポイントの滑らかな動きをぜひご覧ください。
まとめ ―― 技術と制度、両輪で加速する日本のドローンライフ
- Mini 4 Proの型式認証で、ホビー層にも"合法フライト"の追い風
- Air 3Sの実力で、自動航行がより身近で信頼できるものに
規制は進化し、機体は賢くなる。
これからもルールを守りつつ、ドローンの可能性を思い切り広げていきましょう。
Fly safe, fly smart ―― 次の空へ。