AWS Document MCP Serverを試す
4月1日のAWS公式ブログで、AWS MCP Serversの記事が掲載されました。早速AWS 公式ドキュメントをMCPサーバーとして利用できるAWS Documentation MCP Serverを 試してみました。
By Toshiyuki Yoshida
公式ブログ記事の概要
公開されたのは「Introducting AWS MCP Servers for code assistants(Part1) 」という記事です。AWS MCP サーバーが紹介されています。
これらは、AWS のベストプラクティスを開発ワークフローに直接統合する特化型の Model Context Protocol(MCP)サーバーのオープンソーススイートです。 このサーバー群は、AI アシスタントと AWS の深い知識を組み合わせ、開発時間を大幅に 短縮しながら、セキュリティコントロール、コスト最適化、AWS Well-Architected の ベストプラクティスを取り入れることを目的としているようです。
主要な特化型 MCP サーバーとして以下が提供されています。
- コア: AI プロセスパイプライン機能を提供する基盤サーバー
- AWS CDK: CDK の知識とベストプラクティス実装ツールを提供
- Amazon Bedrock Knowledge Bases: 企業の知識ベースへシームレスにアクセス
- Amazon Nova Canvas: Amazon Bedrock を通じた画像生成機能を提供
- コスト分析: AWS サービスのコストを分析し、詳細なレポートを生成
具体的にどのような MCP サーバーが提供されているかは、GitHubで公開されています。
AWS Documentation MCP Serverを試す
手っ取り早そうなので、AWS Documentation MCP Server を試してみました。
この API では、AWS の公式ドキュメントとベストプラクティスにアクセスしたり、 ドキュメントを Markdown 形式にコンバートできるようです。
AWS の提供する設定サンプルを見ると、Astral 社が開発した Python 向けのツール管理
コマンド uv
を使用しているようです。まず、uv
をインストールします。
# 公式インストーラー
$ curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
# MacでHomebrewでインストールする場合
$ brew install uv
デスクトップ版 Claude からアクセスする想定で設定します。
設定メニュー内の開発者メニューから、claude_desktop_config.json
を開いて編集
します。
"mcpServers": {
"inkdrop": {
"command": "/Users/hogehoge/bin/inkdrop-mcp",
"args": [],
"env": {
"INKDROP_LOCAL_SERVER_URL": "http://localhost:19840",
"INKDROP_LOCAL_USERNAME": "hogehoge",
"INKDROP_LOCAL_PASSWORD": "hagehage"
}
},
"claude_code": {
"command": "/Users/hogehoge/bin/claude-code-mcp",
"args": [],
"env": {}
},
"aws_document": {
"command": "/opt/homebrew/bin/uvx",
"args": ["awslabs.aws-documentation-mcp-server@latest"],
"env": {
"FASTMCP_LOG_LEVEL": "ERROR"
},
"disabled": false,
"autoApprove": []
}
}
}
この例では、Inkdrop, Claude Code も MCP サーバーとして登録していますが、 必要なのは最後の例だけです。なお、上記は Homebrew でインストールした場合です。 公式インストーラーを使用した場合、パスが異なりますから注意してください。
上記の設定後、Claude の再起動が必要です。
早速確認してみましょう。
デスクトップ版 Claude から、 「aws_document から東京リージョンで現在 Bedrock で利用可能なモデルの一覧を作成してください」と依頼してみました。
以下ように、MCP 使用の許可を求めてながら処理を行っています。
お手伝いします。AWS Bedrockで現在利用可能なモデルの一覧を作成するために、AWS
公式ドキュメントから情報を検索しましょう。
モデル情報の詳細を確認するために、関連するAWSドキュメントページを読み取りま
しょう。
モデルの詳細情報を取得するために、利用可能なモデルの一覧に関するドキュメント
を検索します:
サポートされているモデルのリストを確認するために、もう一つのドキュメントを読
み取ります:
基本的なモデル一覧を確認するドキュメントを検索します:
もう少し具体的に検索します:
Converseで利用可能なモデルを確認します:
モデルのリージョン対応を確認するために、追加のドキュメントを読み取ります:
これで十分な情報が得られました。収集した情報に基づいて、AWS Bedrockで現在利
用可能なモデルの一覧を作成します。
AWS Bedrockで現在利用可能なモデルの一覧をまとめました。
結果、完成したドキュメントがこれです。 AWS の Solution Architect が作成したような丁寧な回答です。
まとめ
今回は AWS Documentation MCP Server をデスクトップ版 Claude からアクセスすること を試してみました。
最近の Claude は Web 検索をやってくれるので、MCP サーバーを使用 しなくても同様の結果は得ることができそうです。 しかし、ソースを限定して「公式ドキュメントから」と指定できるのは安心です。
Core MCP Server というものが提供されており、一連の MCP サーバーのオーケストレー ションを行うようです。もしかすると今回の使い方は想定と違うのかもしれません。
AWS Diagram MCP Server は AWS ダイアグラムを生成してくれるようなのです。 実際の環境からその各種ダイアグラムを GraphViz で描いてくれるなら、 取っても便利そうです。
やっぱり、今 MCP は熱いですね。