熊被害抑止のためのドローン飛行特例
2025年12月5日、航空法第132条の92の特例に獣害対策が追加されました。市街地への熊の侵入防止や頭数確認のため、地方自治体の依頼により、飛行許可・承認なしでドローンを飛行できるようになります。目視外飛行や夜間飛行も特例の対象です。
By Toshiyuki Yoshida
航空法第132条の92の特例とは
航空法第132条の92の特例では、捜索や救助など緊急な状況でのドローンの飛行について、 特例として航空法の定める国土交通省の飛行許可、承認なしで飛行を行なえるケースが 規定されています。
具体的には、能登半島地震に被災状況確認や仮設住宅用地調査などのための飛行が該当したようです。
今回追加された特例
熊被害の拡大を受けて、市街地への熊の侵入や被害防止のための熊の侵入経路確認、 頭数確認などで、飛行許可、承認なしで飛行させることができるようになります。 例としては熊が挙がっていますが、人命の危難の恐れのある獣害全般ということで「熊」に限定されていません。
目視外や夜間など国土交通大臣の許可、承認が必要なケースでもスキップできるようです。
ただし、近くに熊が居て今ドローンで熊の位置確認をしないと避難もままならないなどの緊急事態を除き、 原則は地方自治体からの依頼があることを前提としているようです。
その場合も恐らく個人に直接依頼があるのでなく、地元のドローン協会やドローンスクールを通じてでしょう。
まあ、私が住む千葉県には熊は生息しないとされているので、この特例を使う機会はないと思います。