店舗のSNS依存 - 顧客に届かない情報発信
最近営業日の告知をInstgramやfacebookにしか掲載しないお店があるが、一体どういうつもりなんだろう。Instagramを使っていない客がいるとか想像できないのだろうか?
1. なぜ店舗はSNSのみで情報発信するのか
店舗がSNSでのみ情報発信することについて、考えられる理由と問題点を分析してみましょう。
- 運営効率 - SNSでの投稿は迅速で簡単です。ウェブサイトやその他の通信チャネルの管理と比較すると、よりコスト効率が良いです。
- ターゲット層の認識の誤り - お店が主に若い世代をターゲットにしている場合、SNSでの発信で十分だと考えているかもしれません。しかし、これは若い世代でさえも問題のある仮定です。
- リソースの制限 - 小規模ビジネスでは、複数の通信チャネルを管理する人員や時間が不足している可能性があります。
しかし、もっとも大きな理由は店舗スタッフのITリテラシーの低さが理由でしょう。
- どこで発信すると、誰に届くか理解していない
- WordPressなどのサイト運営する能力がなく、SNSのようにプライベートの延長で他者のプラットフォームに依存した情報発信しかできない
以前は多くのSNSがユーザー以外にもオープンでしたが、TwitterやFacebook、Instagramを見ればわかるようにコンテンツ閲覧にはユーザー登録を要求するSNSが多くなってきたため、SNSで発信する情報がSNS外のユーザーに届かないということがより顕著になってきました。
2. SNSプラットフォーム依存のリスク
店舗情報発信でのSNS利用は非常に手軽ですが、次のようなリスクもあります。
- 高齢者やプライバシーを重視しSNSを利用しない賢者、特定のSNSを利用していない顧客など潜在的な顧客に情報が届かず、ビジネスチャンスを逃している可能性があります。
- SNS外で情報が見えないため、検索エンジンの視認性が欠如し、ニーズを持った潜在的な顧客を逃す可能性があります。
- SNSでは投稿の表示のアルゴリズムをプラットフォーマーが握っているため、店舗で管理できません。このため有利に働くことも有れば、必要な顧客層の情報が届かないリスクもあります。
- プラットフォームのサービス終了、アカウント停止など、店舗の情報発信が不能となるリスクが常に有ります。
- 自社サイトを持たないことによりブランディングやビジネスイメージの確立が困難となるリスクがあります。
まとめ
以前は自社サイトを持ちつつSNSでも情報発信するスタイルが一般的でしたが、昨今はSNSでの情報発信を重視しすぎる店舗が増えたように感じます。
効果的な情報発信戦略としては、以下のようなマルチチャネルアプローチが望ましいでしょう:
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基本的な情報発信プラットフォーム
- 自社ウェブサイト(基本情報、営業時間、アクセス)
- 店頭での掲示
- Googleビジネスプロフィール
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補完的な情報発信チャネル
- SNS(Instagram、Facebook等)
- メールマガジン
このように複数のチャネルを組み合わせることで、より幅広い顧客層にリーチでき、プラットフォーム依存のリスクも軽減できます。重要なのは、それぞれのチャネルの特性を理解し、効果的に活用することです。
どうでもいいけど、近くのパン屋の営業時間くらい、SNSに登録しなくてもわかるようにしてほしい!